極上ブラザーズ!!(仮)
「ああ…居候さん、いたんだね。
おはようございます」
遼さんは、いつもの微笑みを絶やさず、リビングに来た。
翔さんとは違い眼鏡もきっちりかけていて、制服も髪も綺麗に整えられている。
「おはようございます!」
私は嫌味を笑顔で返した。
もう、そんなことでひるむ私ではないのよ!えへん!
遼さんは、ちょっと怖いところあるけど、翔さんより優しそうだし……
朝食食べてもらえるかな――。
私が口を開こうとした瞬間。
「ねぇ…これ君が作ったんですか?
僕たちに食べさせようとか思ってないですよね」
え…
そう思ってましたヨ。それが何か?
と言いたかった!言いたかったけど、言えるわけもなく。
「え…えっと…」
「冗談、やめてくれますかね」
口籠っていた私に、遼さんはせせら笑った。
こ……
この人、
表面は王子様みたいに優しいけど、とんでもなく怖いっ!
黒崎兄弟、
どっちも気難しいレベルじゃない――
私は心の中で盛大なため息をついた。