極上ブラザーズ!!(仮)
――だけど、問題は山積み。
分かってたけど、分からないふりをしてた。
もう遼さんとの溝は決定的なものになっていた。
「バイタ」
遼さんが私が帰ってきたら、
いの一番にそう呟いた。
「自分が何を言ってるか、分かってる!?」
翔くんが私の前に立ってくれた。
遼さんがその言葉を紡いだ瞬間、
私は意味が分からず、目を泳がせた。
だけど、翔くんの反応からして、おそらく――
あんまり良くない言葉だってことは分かってる。
パソコンを開けば、携帯で検索すれば、
理解出来るだろうけど、怖くてそんなこと無理だった。
やっぱり、逃げることしか出来ない自分に嫌気がする。
でも、嫌なことに逃げても、前を向きたい。
向いていきたいって思うから。
だから――……。