極上ブラザーズ!!(仮)


「どうして……?どうして、このようなことするんですか?」

「君には分かんないだろうね……」


少し掠れた声で隣に寝る遼さん。
翔君より少し大人びてて、
翔君よりちょっぴりおじ様に似てる顔。


憧れのお兄ちゃんみたいな存在だった。


なのに、なんでこんなことになってしまったの?



「わ、私は大して可愛くもないし、性格だって鬱陶しいし……」


寝るって意味をそのまま捉えるほど私は純粋ではない。
だからこそ、今のこの状況が疑問だし、婚約者であるアリス様にも失礼だって思ってる。


「ん……っ何も考えなくていいんですよ、君は……」

「あ……」


隣で口付ける遼さんの目が優しい。

そっと肩を抱かれ、
甘くキスされていると……、勘違いしたくなってしまう。



憎んでるって言われてたのに。



――こんなヒドイことされてるのに。



……私のこと、好きなのかな?って勘違いしたくなっちゃうよ……。



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