極上ブラザーズ!!(仮)
「う…うわぁー…」
目の前にそびえ立つ一軒の豪邸。
これから私が住むなんて……少し気が引けるよぉ…。
黒崎財閥は海外に拠点を置いているため、おじ様は海外に住んでいる。
なので私はこの豪邸に住む2人の息子さんと一緒に住むこととなった。
今まで男の人と付き合ったことすらない私が、一緒ぐらいの年の人と住むなんて、考えただけでもドキドキする――。
でも戸籍上はお兄ちゃんになる人達。
ドキドキしてちゃ、色んな意味でダメなんだよね……。
って何考えてるの!私!!ばか!
「すーはー……よし!」
呼吸を整え、インターホンを押す。
すると、玄関からエプロン姿の女性が出迎えてくれた。
「初めまして!お手伝いの高瀬です。遠くからお疲れでしょう?さ、入ってください」
「は、初めまして!!よろしくお願いします」
うわぁ…
すごい美人で、年齢を感じさせない人だな。
私が見惚れていると、高瀬さんは緊張で強張っている私に上品に微笑んだ。
笑顔も素敵なんて。完璧すぎる。