極上ブラザーズ!!(仮)
「ここが=になってるでしょ?
だから、どの法則を使えばいいと思う?」
「えー…っと…
これ?」
「んっ正解!!
美優ちゃん、偉い偉い」
颯太くんは頭を撫でながら、
笑顔を浮かべた。
教え方も上手で、
優しいし、褒めてくれる。
予備校のテキスト、たくさん進んじゃった。
颯太君のおかげだな……。
「あ、私お手洗い行ってくるね!」
「うん!!行ってらっしゃい」
ついでに化粧直しもしちゃおっと♪
リップとれかけてるからなー……
って!!!
あ……あの人、
遼さん!?
な、なんで図書館に――
見つからないようにしないと――
あとあと面倒なことになりそう!!
こそこそとトイレに向かっていたら、
後ろから聞き覚えのある声がした。
「あ、君。居候娘」
……遼さん。
み、見つかっちゃった……。