極上ブラザーズ!!(仮)
「え?
ど――どういう…」
「今日、男と図書館にいて
僕のこと避けましたよね?」
あっ
あの時のこと――
避けたわけじゃないのに。
「ちが――」
「僕と会った時の顔も本当に嫌そうでした」
いつの間にか
遼さんの本は閉じられていて、
遼さんはニコニコ笑ってる。
だけど、
眼鏡の奥の瞳はすごく憎悪に満ちた色をしている。
……
怖い。
震えている私を、
楽しそうに遼さんは見つめていた。
そのことが一番私にとっては驚がく的で。
「だ、だから――」
口が震えて、言葉が出せない私に、
遼さんはズバズバと問い詰める。
「あの男、桜ケ丘学園の生徒ですよね?
もう彼氏見つけたんですか?」
「そっそんなんじゃ……」
俯く私を、
歪んだ笑顔で観察する遼さんが怖い。