極上ブラザーズ!!(仮)
「ふーん…
そうですか。
それって君の都合ですよね」
「え、だから――」
そうじゃない!
なんで分かってくれないの?
どうして問い詰められてるの?
――遼さんが分からない。
分からないよ――。
ただ俯くだけの私に、遼さんは追い打ちをかける。
「僕と一緒にいるのを、
後ろにいた彼に見られるのが嫌だったってことですよね」
なんで――そんな風にしか考えられないの!?
「ちっ
ちが――!」
顔をあげて、
私は弁解しようした。
「悪い妹。
すぐに男と遊ぶなんて――」
その瞬間、
遼さんはふっと笑って顔を私の首に埋めた。
「…っ!!!」
首筋に痛みを感じて、
何をされたか瞬時に分かった。
な、なんで……。
「……んっ……ふ」
どんどん深くなっていく口づけ。
乱暴で、思いやりのない口づけ…。
――悲しくて、力が出なくて、反抗出来ない。
そんな自分が情けない。
「や、やめ…やめてくださいっ」
やっとの思いで掠れた声で叫ぶと、
遼さんはクスクス笑った。
本当に楽しそうな笑い声で、
心の底から恐怖感が湧いた。