極上ブラザーズ!!(仮)
「キスマーク。
これで、君はあの彼と遊べなくなったね」
「なっなんで、こんなこと……」
一瞬でも期待した私がバカだったのかもしれない。
もしかしたら遼さんは私のことが好きなんじゃないかって……
でも――
遼さんは遼さんだった。
「ただの気分。
僕は君のこと……
世界で一番嫌いですから」
「……!」
衝撃の発言に奈落の底に落とされたような感覚が私を襲う。
会って間もない人に世界で一番嫌いと言われた。
その事実が目の前を真っ暗にさせる。
なんで――
その言葉が頭の中に、反芻する。
私はただ仲良くなりたかっただけなのに――
涙を浮かべる私を楽しそうに見ながら、リビングを去っていく遼さん。
――もう無理。
心の中で私は1人呟いた。