極上ブラザーズ!!(仮)


「嬉しそうですね!」

「だって」


私のコト、
気にかけてくれてたのかな?

ってちょっとでも期待してしまう。


ひどいこと言われても、
世界一嫌いだって言われても、


やっぱり私は妹だって認めてほしいもん。


「今日、予備校行きますよね?」

「はい。そのつもりですけど」


私がそう答えると、
高瀬さんはお弁当箱を3つ私に手渡した。


「…これ?」


不思議そうな顔をする私に、
高瀬さんは微笑んだ。


「美優さんの朝食を作るついでに、
お弁当作ったんです!

おぼっちゃま達いつもお昼はコンビニみたいですから」


高瀬さんってお手伝いさんの鏡みたいな人だなぁ。
そんなところまで気にかけるなんて。


「おぼっちゃま達が出て行かれる時までに作り終えれなかったので、



美優さん…予備校でお弁当渡してもらえませんか?」



……依然微笑みを絶やさない高瀬さんに私は茫然としてしまった。



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