極上ブラザーズ!!(仮)


そして、お部屋の場所など屋敷に関わる話がひと通り終わった後のこと。


「あ、美優さん。私、もう帰らなくちゃいけません」


冷めた紅茶を口にした瞬間、高瀬さんがそんなこと言うものだから紅茶を吹き出しそうになった。



「ええ!もうですか?」


せっかく仲良くなれそうだったのにな。

この先まだまだ時間はあるのは頭の中では分かっていたけれど、
今日来たばかりで初めての場所に1人残されるのはさすがに寂しいかも。


「ごめんなさい。
私、おぼっちゃまが帰宅する時間までに、
帰らないといけないので」



理由はすぐに分かった。

……さっき聞かされた兄弟の『性格上』を配慮してのことなんだろうな。








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