極上ブラザーズ!!(仮)
「翔さん!
あ、あのですね…お弁当…」
話しかけてくれるなんて。
やっぱり来てみて良かったぁ。
嬉しい!
「待って。ここだと、女達がうるさい。
こっちへ来て」
「へ!?」
腕を掴まれ、
ぐいぐいと連れてこられたのは
今は使われなくなった教室だった。
「で。
何?
くだらない用事だったらすぐ帰るけど」
ガタっと教室の椅子に座る翔さん。
く、くだらないかな…
ってそんなわけない。
高瀬さんが一生懸命作ってくれたお弁当を渡すことがくだらなくなんてない。
もし、そんなコト言ったら私が怒るし!……たぶん。
「これ!渡したくて。
高瀬さんが作ってくれたお弁当です!」
私がカバンの中からお弁当を取り出し、翔さんの目の前に置く。
「ふーん」
翔さんは
意外にも素直に受け取ってくれた。
…良かった。これで高瀬さんも喜ぶなぁ。