極上ブラザーズ!!(仮)



さっきまですごく退屈だったのに、ステージの遼さんに夢中。
それは周りの女の子も同じだったみたいで。


みんな遼さんの言葉に耳を傾けていた。


そんな時だった。


「……誠に私事で恐縮ではありますが、私の行き別れていた妹に再会することが出来ました。皆さんと同じく今年に高校入学ということで、大変嬉しく光栄です。ですから…」


ハイ!!?

思わず驚いて「ふぇ!?」と言ってしまったぐらいビックリしてしまった。
周囲の突き刺さるような視線は、今の私に気にする余地はない。

遼さんはその間もスピーチを淡々と続けていたけど、私の耳には当然入らなかった。


だって…
あの遼さんが自ら妹(私)の存在を言うなんて!

私を応援してくれてる高瀬さんでも、止めていた事項だった。
それなのに、遼さんは新入生徒に公表してしまった。

でもそれって、私のこと認めてもらえたってことだよね?
だとしたらすごく嬉しい。

……うん。

嬉しいんだけど……!


周りの人たちもびっくりして体育館がざわめき始めてる…

妹(私)が桜ケ丘に入学するとは明言してないけど、すごい騒ぎに発展しそうな予感……。







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