極上ブラザーズ!!(仮)
「――それってさ。
俺、そういう風に受け取ったらいーの?」
さっきまで笑っていた颯太くんが急に真面目な顔になった。
――え。
何気なく思っただけ。
それ以上でもそれ以下でもない。
頭の中ではそう思ってた。
答えは出てた。
「そのままの意味だよ」
だけど、そんな風に言ったら、嫌われちゃうかもと思って曖昧に誤魔化した。
……それがいけなかった、みたい。
「そのままって?」
「えー…っと」
「何?」
「……」
颯太くんって、人の発言を問い詰めて追及しちゃうタイプだったっけ?
どちらかというとサラって流しちゃう人だったと思う。
なのに、人が変わったみたい……。
「美優ちゃん。ちゃんと答えて。俺、真剣だから」
真剣って何?
意味が分からないよ――。
私は別に感じたことを言っただけなのに。
いつもの元気で爽やかな颯太くんは目の前にはいなくて、
私は少し寂しくなった。