極上ブラザーズ!!(仮)



「とりあえず、アタックしていくから、覚悟してね!!」


そんな台詞も颯太くんが明るく言っちゃうから、私は重く考えてなかった。



「うんっ!!」


「じゃあ帰り。送らせて?」

「……!!!」


そ、それはマズイ。

おじ様の豪邸は近所でも結構有名だと高瀬さんから聞いている。
ちょっとでも勘付かれたら、バレる可能性が高くなる。


(颯太くんになら……)

一瞬頭にそんな考えがよぎる。

…いや、ダメだ。

高瀬さんが怒るし、何より黒崎兄弟にも迷惑がかかる。



私が養子なのは、隠していくって高瀬さんと約束したんだもん。

約束を破りたくない。ましてや、あんな良くしてくれた人の約束を。


< 86 / 169 >

この作品をシェア

pagetop