極上ブラザーズ!!(仮)
「とりあえず、アタックしていくから、覚悟してね!!」
そんな台詞も颯太くんが明るく言っちゃうから、私は重く考えてなかった。
「うんっ!!」
「じゃあ帰り。送らせて?」
「……!!!」
そ、それはマズイ。
おじ様の豪邸は近所でも結構有名だと高瀬さんから聞いている。
ちょっとでも勘付かれたら、バレる可能性が高くなる。
(颯太くんになら……)
一瞬頭にそんな考えがよぎる。
…いや、ダメだ。
高瀬さんが怒るし、何より黒崎兄弟にも迷惑がかかる。
私が養子なのは、隠していくって高瀬さんと約束したんだもん。
約束を破りたくない。ましてや、あんな良くしてくれた人の約束を。