【完】TEARS−ティアーズ−


「ご、ごめんね」



あたしは俯いてしまった。


だだだ、だって。


支えられた時の郁君の腕が、まだあたしの腰に回ったままなんだもん。



「べ、別にいいけど。気をつけろよ?」

「あ、うん……」



郁君もそれに気付いたのか、あたしからパッと離れる。


暗いからよくわかんないけど、郁君の顔……赤い?

< 130 / 371 >

この作品をシェア

pagetop