【完】TEARS−ティアーズ−


「って篠原? あ、ごめん。言いすぎた?」



立ち止まった郁君に、あたしは俯いたまま顔を横に振った。



「じゃあ、どうかした?」



それにも、あたしは顔を横に振るだけ。


だって今、絶対顔真っ赤だもん。

あげれるわけないじゃん。



「しのは、ら?」



そうやって顔を覗き込むの止めて欲しい。



顔が赤いのバレちゃった。

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