【完】TEARS−ティアーズ−


「だからっ……!」



あたしの目を見たのに、すぐにパッと目を逸らし、



「そのっ……」



また、あたしを見て、目を逸らす。



これって待ってた方がいいのかな?


そんな事を思いながら、郁君を見つめていたら、あたしの手を握って。



「この間の“ごめん”はなかった事にして?」



弱々しくそう言った。

< 230 / 371 >

この作品をシェア

pagetop