【完】TEARS−ティアーズ−


待っててくれたんなら、



「素直に言えばいいのに」



ボボボッ!

そんな音が聞こえそうなくらいに顔を赤くした篠原は、キッと俺を睨んで



「そ、そうだよっ! 郁君に会いたかったから待ってたの!」



って言い返してきた。



えっ!?

はっ!?

ちょっ!?



素直に言えばいいって言ったけど!



やっぱ、それはナシで。

ハッキリ言われる事が、こんなに恥ずかしいもんだなんて知らなかった俺は。



さっきの篠原と同じように

ボボボッ!

そんな音が聞こえてくるくらいに顔が熱くなった。
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