【完】TEARS−ティアーズ−
そもそも郁君ってメールとかするのかなぁ?
何となくしないっぽいんだよなぁ。
『面倒臭ぇ』って言いそうだし。
頭の中で、そう郁君を想像したら、リアルに浮かんで来て。
思わず笑ってしまった。
だって郁君、言いそうなんだもん!
てか絶対言うよねー。
ああ、でもそれじゃあ駄目だよぉ。
メールしたいもん。
今度は郁君からメールの返事が返って来た時を想像してみた。
絵文字も、何もないそっけない本文。
……うん、有り得る(笑)
あ、でもでも!
意外に顔文字いっぱい使ったメールが返ってきたりして。
そのメールを打ってる郁君の姿まで想像したあたしは、複雑な気持ちになった。
郁君からメールの返事は欲しいけど。
郁君がメール慣れしてるのは何となく嫌だもん。
あー、どうしよう!
なーんて、未だ送信ボタンすら押せないあたしの勝手な妄想は続いて。