【完】TEARS−ティアーズ−
私がいいなぁって思う人は大概、乃亜好み。
それは別にいいんだ。
そんなに気にしてないし。
私も男だったら迷わず、乃亜選ぶし(笑)
ただね。
ここまで乃亜を好む男を好きになる私ってどうなのよ? って話。
今までだって何回もあったんだからさ。
そろそろ学べよ、私。って話じゃない?
そんな事を考えながら校門を出ると。
ゴミひとつ付いてないんじゃないかってなくらいにピカピカに光った、黒い車が止まっていた。
あー……、あの車。
車の中を横目で見ながら通り過ぎようとしたら、
「あ、やっぱり」
そう声が漏れてしまった。
そこに乗っていたのは高峰さん。
乃亜のこと待ってるんだよね?
最近、高峰さんが迎えに来てくれてるって乃亜言ってたし。
でも乃亜はカナリ前に帰ったんだけどなぁ。
あ、もしかして入れ違いかな?
んー……。
ほんの少し迷ったけど。