【完】TEARS−ティアーズ−
「わぁ! 凄いっ」
突然声をあげたのは、今まで黙ってた篠原で。
そっちに目を向けると、顔をキラキラと輝かせた篠原が居て。
「遊園地だぁー!!」
って、まじかよ。
こんなショボイ遊園地で喜ぶ高校生なんて、普通いないだろ。
そう思ってたのに、篠原は大喜びしている。
それを見て、今まで怒られてた正宗のテンションも再び上がり出した。
「だよね、乃亜ちゃん!
遊園地でよかったよねー」
「うんっ!」
ニッコリと笑い合う2人は、何に乗ろうか真剣に考えてる。
まじかよ。
勘弁してくれよ。
もう一人。
正宗みたいなバカな奴が居るなんて……。