アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
兄弟
話が終わるとこたぁは帰り、伸也さんは傷の手当をしてくれた。
何の会話もなく、ただ手当てをされる。
すると突然、ドタドタドタっと大きな足音が近づいてきた。
そして、私達の前に突如現れた男。
「シン」
そう低い声を出した男は背がとても高く、筋肉ムキムキだった。
怖いと思いながらも、私の目は低い声の男を凝視してしまう。
この人どこかで見たような気がする。
伸也さんに向けられていた視線は一瞬、私に移り
「女か?」
と、また低い声で言った。
「はい」
思わず私が返事をすると、隣で伸也さんがお腹を抱えて笑ってる。