アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
忍び寄る影
私は、毎日伸也さんと共に行動し、伸也さんのために食べることも眠ることも努力した。
伸也さんの優しい微笑をもう一度見たくて。
だから、伸也さんのためと言うよりは自分のため。
そうして、一週間がたった頃にはスープを完食できるようになり、平均5時間は眠りに就くことが出来るようになった。
この時、魔の手が私のそばまで来ていたことを、私は浮かれすぎていて気づかなかった。
気づいていれば、みんなが傷つくことはなかったかもしれないのに。