アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「帰ってきたばかりで悪いんだけど、亜美のこと借りていいか?まだ話してなくて」
突然、猛の手を離した伸也さんは立ち上がって、私の手を掴んだ。
「いいですよ。これからは毎日一緒だし。亜美、しっかり伸也さんとお話して来なよ」
「うん」
「亜美ちゃん、ホントに悪かった」
伸也さんに手を引かれ部屋を出ようとした私に、猛が再び頭を下げた。
「もういいって。今度、この話したら怒るよ」
「わかった。ありがと」
「じゃあ、また」
「おう」
「ばいばーい」