アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「飯食ったら、どこ行く?」
ハンバーグとライスを交互に食べている伸也さんが口を開いた。
「仕事は?」
「今日は休みだ」
「じゃあ、1日中暇ってこと?」
「暇なわけじゃねぇ。お前のために空けた」
「暇人だから、付き合ってほしいのか」
伸也さんは私の言葉に返事はせずに、上目遣いで睨まれた。
憎まれ口しか叩けなかったけど、私のためと言うのがたまらなく嬉しい。
「行きたいとこは?」
「1つある」
「どこだ?言え」
「病院……」
「あっ?」
「病院に行きたい」