アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「明日用事ある?」
恐る恐る伸也さんに声をかける。
「あっ?」
「明日送って欲しくて」
「どこに?」
「ここ」
そう言って、お婆さんの住所を手渡した。
「わかった」
「一緒に行ってくれる?」
「一人で行ったほうがいいんじゃないのか?」
「なんで?」
「俺は誘われたわけじゃないだろ」
「そうなのかな?」
「帰りも迎えに行ってやるから、明日は一人で行け」
「わかった」