アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


「明日用事ある?」



恐る恐る伸也さんに声をかける。



「あっ?」



「明日送って欲しくて」



「どこに?」



「ここ」



そう言って、お婆さんの住所を手渡した。



「わかった」



「一緒に行ってくれる?」


「一人で行ったほうがいいんじゃないのか?」



「なんで?」



「俺は誘われたわけじゃないだろ」



「そうなのかな?」



「帰りも迎えに行ってやるから、明日は一人で行け」



「わかった」



< 180 / 688 >

この作品をシェア

pagetop