アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
学校に行くと相変わらず、私は一人。
HRは進路の話ばかり。
私は、別にどうでもいい。
今の生活が続けられるなら、進学しても就職してもどっちでもいい。
カズも猛も進学する。
まだ、遊んでいたいからという理由らしい。
それなら、私も進学しようかな。
一応、担任が配る進学用のプリントに目を通す。
「谷沢さんと付き合ってるってホント?」
クラスのわからん女に話しかけられた。
「はっ?」
「谷沢さんの女って噂が流れてるよ」
「そう」
「どうなの?」
「…………」
こんな名前も知らない奴に、私達のことを話す必要なんてない。
「シカトすんじゃねーよ」
そう言い残し、女は去っていった。