アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
そして、その日の放課後、久しぶりにカナの姿を見かけた。
新しい友達と楽しそうに話している。
髪も茶色に染めてクルクルと巻いていた。
大人びたカナに思わず声をかけてしまった。
「カナ」
カナは振り向いた瞬間、驚いた顔をしていた。
「久しぶり、元気そうで良かった」
「亜美、よく学校来れるよね?話しかけないで」
久々のカナは想像していなかった言葉を返す。
「えっ?」
「亜美と仲いいって思われたら、私までヤリタイ女だと思われる。もう二度と話しかけないで」
私は廊下の真ん中で膝から崩れ落ちた。
周りの声が次々と耳に聞こえる。
カナの言葉が繰り返し頭の中を流れる。
やめて……