アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


「どういうことだ?」



「えっ?キスするの初めてだから」



「前の男は?」



「したことないよ。レイプされたときも、口には何か入れられてたから」



はぁ〜と伸也さんがため息を吐く。



「何?」



「早く言えよ」



「えっ?」



「俺が初めてなら心の準備ってもんがあったんだ。知らないでしてたなんて」



いじける伸也さんが可愛い。



「じゃあ、改めて」



伸也さんはそう言うとチュッと私の唇にキスをした。


「お前は俺のもんだ。離さねぇからな」



「うん。離れない」



「よしっ。飯でも食いに行くか」



「うん」



伸也さんが起き上がった後を付いていこうとすると体に力が入らない。



異常なくらいのダルさが体中を襲う。

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