アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「なんか着てけ」
「うん」
私は沢山の洋服の中から、グレーのストライプが入ったショートパンツとシンプルな黒のニットを選んだ。
「このブーツとコートに合わせると可愛いですよ」
定員がすかさず営業スマイル。
「じゃあ、それにしろ」
「うん」
私は洋服を抱えて、フィッティングルームへ……
着替え終わって出てきたときには支払が終わっていて、伸也さんはお店にはいなかった。
「伸也さんは?」
定員に訪ねてみると
「お車でお待ちしておりますよ」
と丁寧に答えてくれる。
私は一応お礼を言ってお店を出ると、駐車場に入れていたはずの白のセダンがお店の前に止まっていた。