アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
祐はソファーに座り、お前も座れと言うように隣をポンポンと叩いた。
寝起きで頭が回らないのに話なんて……
朝はボーっとしてたいから、祐の行動にも言動にも少しイライラしていた。
「昨日、こたぁに色々と聞いたんだ。亜美のこと」
「私の何?」
「今まであったことを色々と……」
祐のその言葉に私は息を飲んだ。
もしかして、あの事件のことまで聞いた?
それを聞いて祐が何を思ったのか怖くなる。
祐の口からも“ヤリタイ女”だと言われるのだろうか。
「俺と付き合ってくれないか?」
「はっ?」
「なんだよ、その反応」
「私のことを聞いたのに、付き合ってくれって意味がわからない」