アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
強引な言葉に、意志の強い瞳。
私にはこれ以上祐を拒むことなんて出来なかった。
「俺は亜美の側にいれるだけで幸せだ」
私は祐の言葉にコクリと頷いた。
「用意して来いよ。遅刻するぞ」
「あー、うん」
私は頷いたけど、どうすればいいのかわからなかった。
まだ、新しい恋になんて進めない。
でも、祐を拒むことも出来ない。
用意を終えると、祐はもう外で待っていた。
「お待たせ」
「おぅ」
「お前、ピンクが好きなんだな」
「えっ?パジャマもメットも携帯もピンクだろ」
「あっ……う、ん」
それは伸也さんが好きだと思い込んでいたから。
もしかしたら、このヘルメットも伸也さんが選んでくれたものなのかもしれないなんて、一瞬思ってしまった。