アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
そうして私は誰にも助けを求められずに、苦しみの中で壊れていった。
この苦しみから解放されるならば、死んでしまいたい。
死を選ぶことは伸也さんを悲しませ、傷つけることだった。
でも、もう私の側に伸也さんはいない。
そう思い、何度も死のうとした。
その度に、伸也さんの言葉が頭をよぎる。
伸也さんの泣きそうな顔が頭をよぎる。
「お前には仲間がいるんだ。死んだらみんな悲しむぞ」
伸也さん、大切な人の笑顔を守るってこんなに難しいことなの?
誰かを守るためには、自分が戦わなければいけない。
戦えなくなったときはどうしたらいい?
私は自分で死を選ぶ事も出来なければ、乗り越える強さもなかった。
だから、死にたいといつも願うようになった。
誰か殺してくれればいいのにと……
私を愛しているなら、誰か殺して。