アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
そして、お金で桐藤 大地を雇い、パパへの復讐劇が始まった。
ママに近づき、娘を襲い、パパを苦しめていた。
「でも、それはもうアイツの思うようになったんじゃないの?」
「いや、お前がアイツの戸籍に入ることを拒んだから、まだ終わっていない」
「そんな……」
「それと、お前の母親は薬漬けだ。今入院してる」
「えっ?」
すべての説明を聞き終えても、理解できない。
現実に起こっていることなのだと、受け入れることが出来ない。
「亜美」
伸也さんの強くて優しい声だけが私の心に響き渡る。
「母親の見舞いは我慢してくれ。アイツらとかたをつけてからじゃねぇと危険すぎる」
「ママに会えないの?」
「少しでいい。我慢してくれ」
私は「出来ない。ママに会いたい」と言いたかった。
でも、その言葉を伝える前に男の人が伸也さんの耳元で何かを伝えた。
その途端に、伸也さんの顔つきが変わる。