アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
何分経っただろう。
恐怖のあまり、意識がハッキリとしない。
呼吸も苦しい。
「亜美ちゃん。お久しぶり」
私の目の前には、アイツがいる。
「そんな怖い顔しないでよ。僕は君の事は娘としてみたいだけだよ。それなのに、君はあんな男を選んだ。だから、お仕置きが必要なんだ。僕のほうが優れているのに……君は」
喋りながら私の首に手を当て、締め付けられた。
苦しい……
涙も鼻水も出てくる。
「お仕置きはこれくらいにしておこうか。これからは、僕の言うことをよく聞くんだよ」
手を離されても、上手く呼吸が出来ない。
「死んでも、あんたの言いなりなんかにならない」
私は肩で息をしながら、男を睨みつけた。