アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「あれからどうなったの?」
「全部終わった」
「すべてを聞きたい」
「あぁ。もう少し良くなったらだ。今日はとにかく休め」
「うん」
「心配しなくても、ここにいる」
「伸也さんごめんなさい。ありがとう」
「前にも言ったけど、もうこんなことしないでくれ。二度とこんな想いはしたくねぇ」
「はい」
「お前がいなくなったら、俺はどうすればいいんだよ」
伸也さんの悲しい声。
「ごめんね。でも、私も守りたかった。守られてばかりじゃなくて……何かしたかった」
「話は今度だ。寝ろ」
「うん」
私は伸也さんの温もりを感じながら眠りについた。