アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
伸也さんの心音が、私の体に響く。
頭で考えるより、伸也さんを好きなんだと思う。
好き以外に、上手い言葉が見つからないけど、もう本能的に伸也さんのすべてを求めている。
伸也さんのすべてに、私のすべてが反応してしまう。
「亜美の体温、心地いいな」
体を離し、少し悲しそうに笑う伸也さんが愛しい。
私達は引き寄せられるように顔と顔を近付け、唇が触れるか触れないかの距離になったとき、インターホンが鳴った。
サッと体を離し、玄関に向かう伸也さんの後ろ姿に胸が締め付けられる。