アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「亜美、いますか?」
「あぁ」
その声は祐のものだった。
「俺帰るんで、送って行こうと思って」
「わかった」
私は、まだここにいたかった。
まだ伸也さんと一緒にいたかった。
でも、今私は「一緒にいたい」って言える立場じゃない。
「祐が迎えに来てる」
伸也さんにそう言われて、ワガママを言えるわけがない。
だって、私は伸也さんを信じられなかったんだから……
もう、伸也さんの彼女じゃないんだから……