アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女

「亜美をこれ以上苦しめないでください。俺が守ります」



祐、違うよ。



私は伸也さんに苦しめられてなんかいない。



私が信じられなかっただけ。



「あぁ。亜美のこと頼むな」



「はい」



やだ……



伸也さん行かないで。



涙だけがボロボロと床に落ちた。



折角の化粧も、伸也さんに見れる前にグチャグチャで……



伸也さんの言葉が、永遠の別れを告げられたみたいだった。


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