アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
宿題をやらないだけで、成績が下がるのは少し悔しい気がする。
将来のこととか考えているわけじゃないけど、私が今やれることは勉強くらい。
働いているわけでもないし、毎日やらなきゃいけないことがあるわけでもない。
だから、そのくらいはやっておくべきなんじゃないかって、ほんの少し真面目っぽい考え方をしてみた。
「やっぱり、やれるとこまでやろう」
「1人で喋るなよ」
タオルを腰に巻き、髪からは水滴が滴っている伸也さんが部屋に入ってきた。
やっぱりカッコいい。
何度見ても、ドキドキしてしまう体つき。
「エロいこと考えんなよ」
「べ、別に考えてないし」
きっと私の顔は赤面してるに違いない。
伸也さんにバレないように、ノートを開き机に向かった。