アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


しかも、私が浮気したってなんのこと?



意味がわからない麻菜ちゃんの言葉。



でも、その日から私はクラスから孤立した。



次第に孤立だけではすまなくなり、色んな噂が学校中を駆け巡った。



そして私についたあだ名は“ヤリタイ女”。



一週間、我慢して学校へ行ったけど、もう限界だった。



クラスの女の子までもが、あの日の男達の顔に見えてくる。



眠らない街に行かなくちゃ。



行けば、きっと変われる。



そんな暗示にかけられたかのように、夜の街へと向かった。



ママはもう私のことなど見てはいない。



新しい制服をおねだりした時だって、理由など何も聞かずに買ってくれたし、毎晩の食事も私の分は作られなくなった。



その代りに机の上に置いてある千円札。



パパと同じ。



お金で解決しようとするパパと変わらない。


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