アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


「母性本能ってやつが少なかったのかもな」



そう言って苦笑いする伸也さんが、何だか無性に愛おしく見える。



「私もいつかわかるかな?」



「亜美はいい母親になる」



「そんな自信ないよ」



「俺が保障する。大丈夫だ」



「どうして?」



「理由はねぇ」



伸也さんの言葉に思わず笑ってしまった。



「何がおかしい」



「理由がないのに、保証するなんて普通言わないし」



「俺の言うことはあたるんだ」



「変なの」


< 417 / 688 >

この作品をシェア

pagetop