アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
「やってない」
声のするほうを見ると、黒髪に金色のメッシュが入った男が立っていた。
「祐?」
「おう。おはよっ」
「おはよう」
伸也さんと同じシルバーの髪を、黒く染めた祐は別人みたいだった。
祐とはあの日から会っていない。
「もとはこの色だった」
「そうなんだ」
何だか気まずい。
「こっちのほうが似合うよね」
「う、うん」
カズが助け舟を出してくれたけど、祐の変わりように目が離せない。