アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
それから、毎日視線と噂話に耐えながら学校へと行き、日が沈むと街に出た。
学校は休んでも良かったんだけど、何かに負ける気がして休みたくなかった。
学校で耐えた分、街のネオンが私を癒してくれる。
こんなにも沢山の人がいるのに、私を見ている人はいない。
そのことに心が穏やかになった。
ただ一人は毎日私を見つけては、話しかけてくるけど。
「今日も来てんのか」
「はい」
毎日これだけの会話。
私が一日の中で話す言葉も、この頃にはこれだけとなっていた。