アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
自分の記憶に誰かが残ること。
誰かの記憶に自分が残ること。
もしかしたら、それは物凄くすごいことのような気がしてきた。
何気なく過ごしている毎日で、記憶に残ることってすごく少ない気がする。
だからこそ、記憶に残ることは自分にとって重大なことなのかもしれない。
朝、独特の匂いを嗅ぎながら、学校へと着いた私は手鏡を取り出して、もう一度確認した。
目の腫れがバレないかどうか。