アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女


玄関で待ってろと言う、祐の指示どおりに私は玄関でこたぁを待った。



祐に対して、あんなこと思った自分が恥ずかしい。



祐はただ、心配してくれてただけなのに……



「亜美、待たせたな。馬鹿が言うこと聞かなくて」



「全然。私こそごめんね。馬鹿ってカズ?」



「カズと猛。ホントにめんどくせぇ奴らだ。行くか」



「うん」



こたぁは、今日伸也さんが迎えに着てないことには何も触れずに、マンションまで送ってくれた。



「ありがとう」



「俺、学校戻るわ。馬鹿共を見張ってなきゃな」



「そっか。わざわざごめんね」



「いつでも言ってこい。送り迎えくらい頼れよ。仲間だろ?」



「そうだね。頼まなくてすむように、頑張る」



「おう。じゃあな」


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