アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
一斉に伸也さんめがけて殴りかかってくる男達。
6人相手じゃ、さすがの伸也さんだって……
怖くなって目を閉じた。
「……うっ」
「ぐふぇっ……」
殴られる音や声だけは嫌でも耳に入ってくる。
私が、あの日あんな態度をとらなければ……
私が、あの日あんな事を言わなければ……
私を守ろうと戦っている伸也さんの姿さえ、見届けることの出来ない卑怯者の私は、ただ自分のした事を責めることしか出来なかった。