アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
別れ
学校でみんなと馬鹿なことばかりして、帰ってきてからは伸也さんと過ごす。
そんな幸せな日々にどっぷりと浸かっていたある日、珍しく伸也さんの怖い顔を見ることとなった。
その日もいつものように溜まり場で伸也さんの帰りを待っていた私は少しウトウトとしていた。
ガチャ
ドタドタドタ
うるさいなぁ〜誰だよ。
そう思って目を開けた先には、部屋のドアをタイミングよくあけた伸也さんが立っていた。
「おかえり」
寝起きの掠れた声でそう言う私は我ながら可愛げがない。
「来い」
返ってきた伸也さんの声は驚くくらいに低く、顔は見てはいけない気になってしまうほど恐ろしかった。