アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女
嵐の前触れ
私達はそのまま眠りについて、目をあけたのは夕方だった。
「伸也さん、起きて」
私が伸也さんを起こすのは珍しい。
「あぁ」
機嫌の悪い声を出す伸也さん。
「仕事遅れるよ」
私の言葉に伸也さんは飛び起きた。
「何時だ?」
「15時」
「まだ、一時間あるな。飯でも食いに行くか?」
「うん。何も食べてないからお腹すいた」
「じゃあ、用意してろ」
そう言うと伸也さんはシャワーを浴びに行った。