アイシテル 街を仕切る男×傷を負った少女

遼ちんは悲しそうな顔で私の顔を見つめる。





「遼ちん…」






「亜美ちゃんが捕まったと聞いて、シンはもちろんだけど…亜美ちゃんを知っている奴らみんなが動揺したんだ。俺も動揺した。俺がマンションまで送り届けるべきだったと後悔もした」






「…………」






私のせいだ…







「そして、俺達は冷静さをなくした。シンは亜美ちゃんのことで頭がいっぱいだったんだと思う。その言葉を聞いてすぐに出口へと向かった。亜美ちゃんを助けに行くために…俺らもその手助けをした。そして、shotの出入り口の扉を開けた瞬間、シンが倒れた」







「えっ…」







「奴らは亜美ちゃんが襲われた事を知ってシンがどういう行動にでるかわかっていたんだ。そして、扉の向こうでナイフを持って待ち構えていた」







胸が張り裂けそうだ。







私を助けるために伸也さんは刺された。




< 558 / 688 >

この作品をシェア

pagetop